株式・新NISA

オルカンの過去実績を徹底分析|2000年からの基準価額・暴落・リターン

オルカン相当の基準価額推移を2000年から2026年まで比較したグラフ。設定前の参考再現値は点線、実ファンドは実線
図解とデータでわかる

オルカンオルカン三菱UFJアセットマネジメントの投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の通称です。全世界株式という資産分類そのものではありません。は、世界中の会社を「少しずつまとめて持つ」投資信託です。

長期で成長してきましたが、ずっと上がり続けたわけではありません。過去の値動き、暴落、2018年以前の参考値まで、図→やさしい説明→数字の順で確認できます。

10秒でわかる
  • 1本で日本を含む世界の株式へ広く投資します。
  • 実際のオルカンは2018年10月31日に始まりました。
  • 分散しても暴落はあり、2008年相当には年間約-53.1%の下落がありました。
いつ始まった?2018/10/31実ファンドの設定日
最初の基準価額10,000円1万口あたり
設定来高値39,019円2026/8/14
設定来安値8,102円2020/3/24
過去26年相当↑17年 / ↓9年2000〜2025年、参考値含む
参考複利年率約8.01%/年2000〜2018年の参考再現値を含む
2000〜2018/10/30:参考再現値
オルカンはまだ存在しません。同じ世界株指数に近づけた「もし当時あったら」の参考値です。
2018/10/31以降:実際のオルカン
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の実際の基準価額です。
最終更新:2026年9月1日
最新基準価額38,905円・純資産138,964.34億円(約13.90兆円):2026年8月31日/設定来高値:2026年8月14日/MSCI指数構成:2026年7月31日/長期統計:2000〜2025年。2026年は8月31日までの年初来値で、完了年の統計には含めません。
過去と今後を分けて読む

このページは「過去に何が起きたか」を検証する長期分析です。現在の金利・為替・景気から条件分岐を確認する場合は、オルカン最新予測をご覧ください。

2000参考再現
約4,020円
2008年間
↓ -53.1%
2018オルカン誕生
10,000円
2020設定来安値
8,102円
2024年間
↑ +32.5%
2026設定来高値
39,019円*

モモ

オルカンってよく聞くけど、結局どんな投資信託なの?

アオ

世界中の株式へまとめて分散投資できる商品だよ。まずは指数と実際の商品を分けて見ると分かりやすいよ。

オルカンとは?正式名称・基本情報

ひとことで言うと:世界中の会社を少しずつ入れた「大きなバスケット」のような投資信託です。

まずイメージ

1つのお店だけで全部買うのではなく、いろいろな国のお店で少しずつ買うイメージです。これを分散投資分散投資投資先を複数の資産、地域、銘柄、時期などに分け、一つの要因が資産全体に与える影響を抑える考え方です。損失自体を防ぐ方法ではなく、資産間の相関にも影響されます。といいます。

正式名称は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、愛称は「オルカン」です。日本を含む先進国・新興国の株式に投資し、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)への連動を目指します。為替ヘッジは原則行わないため、海外株式の値動きと為替の両方が基準価額基準価額投資信託の純資産総額を口数で割って求める、取引時の基準となる価格です。分配金の支払いや組入資産の値動きによって変動します。へ影響します。

オルカンの基本情報(2026年8月31日時点)
正式名称eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
設定日2018年10月31日
設定時基準価額10,000円(1万口あたり)
最新基準価額38,905円(2026年8月31日、三菱UFJアセットマネジメント公式)
純資産総額純資産総額投資信託が保有する株式や債券などを時価評価した資産総額から、ファンドの運用に必要な費用などを差し引いた金額です。138,964.34億円(約13.90兆円、2026年8月31日)
ベンチマークMSCI ACWI(配当込み、円換算ベース)
信託報酬信託報酬投資信託の運用・管理に必要な費用として、信託財産から日々差し引かれる費用です。通常は純資産総額に対する年率で表示されます。年0.05775%(税込、2026年8月25日確認)
実質コスト計算条件の異なる二次情報を採用せず、最新運用報告書での確認項目として保留
購入時手数料なし(販売会社・IFA契約等の条件は要確認)
信託財産留保額なし
分配実績設定来0円(2026年4月末時点)
NISANISANISA口座で対象商品を運用したときの売却益や、所定の受取方法などの要件を満たす配当・分配金を、制度枠内で非課税にする日本の制度です。つみたて投資枠つみたて投資枠NISAのうち、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託を対象とする投資枠です。対象商品は金融庁へ届け出られます。成長投資枠成長投資枠NISAのうち、上場株式や一定の投資信託などを対象とする投資枠です。つみたて投資枠と併用できますが、対象外商品もあります。の対象

MSCI ACWIはどこへ投資する指数?

MSCI ACWIは23の先進国と24の新興国、合計47カ国の大型株・中型株で構成され、世界の投資可能な株式機会のおよそ85%をカバーします。2026年7月31日時点の構成銘柄数は2,460です。以下はファンドそのものではなく、連動対象指数の構成です。

MSCI ACWIの主要国・地域と上位銘柄(2026年7月31日)
国・地域指数比率上位銘柄指数比率
米国63.55%NVIDIA4.57%
日本5.05%Apple4.47%
英国3.19%Microsoft3.23%
台湾3.14%Amazon2.59%
カナダ3.01%Alphabet A2.04%
その他22.07%上位10銘柄合計24.21%

出典:MSCI ACWI Index Factsheet、2026年7月31日。構成は定期見直しや株価変動で変わります。

モモ

全世界なら、いろいろな国へ同じ割合で投資するの?

アオ

同じ割合ではないよ。市場の大きさなどによって構成比率が変わるんだ。

オルカンはいつからある?2000年データの正体

ひとことで言うと:実際のオルカンは2018年10月31日から。それ以前は同じ物差しに近づけた参考値です。

オルカンそのものの基準価額は2018年10月31日より前には存在しません。本記事の2000年〜2018年10月30日は、提供資料にあるMSCI ACWI Net Returns(JPY)ベースの年次参考系列です。円換算・配当再投資後・為替ヘッジなしの指数比較で、実ファンドの基準価額ではありません。2012〜2018年の年次騰落率はMSCI公式資料と照合し、2000〜2011年の連続指数系列は独立再現できていません。

参考系列:2000年〜2018年10月30日
MSCI ACWI Net Returns(JPY、円換算、配当再投資後、為替ヘッジなし)を基礎に、設定時10,000円へ接続した提供資料の参考値です。実ファンドの基準価額ではありません。
実ファンド:2018年10月31日以降
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の実際の基準価額。
参考系列の定義と境界
Reference_NAV_t = 10,000 × Index_t ÷ Index_2018-10-31
対象指数はMSCI ACWI Net Returns(JPY)。通貨は円、配当は税引後再投資、為替ヘッジは行わない条件です。参考系列は2018年10月30日まで、実ファンドは2018年10月31日からです。2012〜2018年の年次騰落率はMSCI公式資料と小数第1位で一致しました。2000〜2011年の連続指数値は独立再現できていないため、当該期間の年平均・高値・安値は提供資料に基づく未独立検証の参考値としてのみ掲載します。
オルカン相当の基準価額推移を2000年から2026年8月31日まで比較したグラフ。設定前の参考系列は点線、実ファンドは実線
点線は設定前の参考系列、実線は実ファンド。2026年は8月31日までの公式日次基準価額の平均です。

オルカン相当の基準価額を2000年から見る

表を見る前に

基準価額は、投資信託の値段を表す数字です。表の「※」は参考再現値、「*」は年の途中であることを示します。

年平均、年間安値・高値、年次騰落率を一覧にしました。参考再現値には「※」、2026年途中値には「*」を付けています。参考期間の年平均は提供資料の集計値で、元の月次・日次系列がないため平均方法を独立確認できていません。

2000〜2026年の年平均・安値・高値・騰落率。※は参考再現値、*は2026年8月31日までの年初来値。
年平均安値(月・日)高値(月・日)騰落率
2000※約4,020円約3,732円(11月)約4,247円(3月)-4.3%
2001※約3,665円約3,129円(9月)約4,065円(1月)-3.8%
2002※約3,208円約2,621円(9月)約3,857円(3月)-26.9%
2003※約3,008円約2,612円(2月)約3,353円(12月)+21.0%
2004※約3,518円約3,365円(3月)約3,773円(12月)+10.2%
2005※約4,142円約3,690円(1月)約4,761円(12月)+27.7%
2006※約5,185円約4,821円(5月)約5,835円(12月)+22.1%
2007※約6,280円約5,842円(2月)約6,676円(10月)+4.7%
2008※約4,650円約2,904円(12月)約5,673円(5月)-53.1%
2009※約3,360円約2,578円(2月)約3,989円(12月)+38.3%
2010※約3,798円約3,465円(8月)約4,217円(4月)-1.8%
2011※約3,914円約3,263円(9月)約4,383円(4月)-12.1%
2012※約4,033円約3,635円(5月)約4,619円(12月)+30.5%
2013※約5,850円約5,085円(1月)約6,937円(12月)+49.3%
2014※約7,283円約6,504円(1月)約8,321円(12月)+18.8%
2015※約8,425円約7,724円(9月)約8,997円(5月)-2.0%
2016※約7,611円約7,077円(6月)約8,579円(12月)+4.6%
2017※約9,345円約8,574円(1月)約10,335円(12月)+19.7%
2018※約10,121円約9,239円(12月)約10,829円(9月)-11.8%
2019約10,543円8,926円(1/4)11,736円(12/30)+26.8%
2020約11,145円8,102円(3/24)12,809円(12/29)+9.0%
2021約15,143円12,738円(1/5)16,971円(12/30)+32.7%
2022約16,541円14,851円(3/9)17,802円(9/13)-5.6%
2023約18,769円15,757円(1/4)21,037円(12/20)+30.4%
2024約24,824円20,756円(1/4)27,876円(12/27)+32.5%
2025約28,422円22,305円(4/9)33,428円(12/29)+20.5%
2026*約35,979円32,176円(3/31)39,019円(8/14)+16.6%
※2000〜2018年は参考再現値。*2026年は8月31日まで。2026年の暦年騰落率+16.6%は2025年の最終公式観測値33,365円(12月30日)から8月31日38,905円までの変化率です。年初最初の観測値P0の33,507円(1月5日)からは+16.11%で、基準点が異なります。2019年以降の実ファンド数値は三菱UFJアセットマネジメント公式の日次CSVで照合しました。参考再現値は提供資料値で、元の連続系列がない期間は独立再計算していません。

年初を0%とした年内の上下幅

ひとことで言うと:年末の成績だけでは、その年の途中にどこまで上がり、どこまで下がったかは分かりません。

各年の最初の観測日を0%とし、日中ではなく公式の日次基準価額で年内の最大上昇・最大下落・年末(または最新)を再計算しました。2018年はファンド設定日からの部分期間、2026年は完了年ではないため年初来値です。

2018年設定日以降の年初基準分析。* は部分期間。
基準値 P0最大上昇最大下落年末/最新データ種別
2018*10,000円+4.94%-11.22%-7.46%実ファンド(設定日から)
2018/10/31〜12/28
20198,926円+31.48%+0.00%+31.48%実ファンド
202011,569円+10.72%-29.97%+10.54%実ファンド
202112,803円+32.55%-0.51%+32.55%実ファンド
202217,073円+4.27%-13.01%-6.14%実ファンド
202315,757円+33.51%+0.00%+32.63%実ファンド
202420,756円+34.30%+0.00%+33.39%実ファンド
202527,473円+21.68%-18.81%+21.45%実ファンド
2026*33,507円+16.45%-3.97%+16.11%実ファンド(年初来)
2026-08-31時点
年初基準の最大下落
年の最初の基準価額から、その年の安値までの変化率です。
最大ドローダウン
年内の任意の高値から、その後の安値までの下落率です。基準点が違います。

2020年の例では、年初基準の最大下落は-29.97%ですが、2月21日の12,241円から3月24日の8,102円までの年内最大ドローダウンは-33.81%です。同じ「下落」でも別の指標です。

2000〜2017年を空欄にした理由
オルカン設定前の参考再現系列には、年初・日次の連続元データが保存されていません。提供済みの年平均・高値・安値からP0を推定すると誤差を作るため、推測で埋めていません。

モモ

1本で世界中へ分散できるのは分かりやすいね。

アオ

分散しやすいのは特徴だけど、元本割れのリスクがなくなるわけではないよ。

年間リターンと長期の複利ペース

ひとことで言うと:26年中17年は上昇、9年は下落。半分以上下がった年もありました。

26年中の上昇年↑ 17年
最大上昇年↑ +49.3%2013年
最大年間下落↓ -53.1%2008年
まずイメージ

貯金箱のお金が毎年同じ量ずつ増えたわけではありません。大きく増える年も、大きく減る年もあります。ここで示す参考複利年率(CAGR相当)は、参考再現値を含む期間全体の増え方を「1年あたり」に直した数字です。

オルカン相当の2000年から2025年までの年間騰落率。上昇年と下落年を色分け
2000〜2018年は参考再現値、2019年以降は実ファンド。2026年途中値は除外しました。
2000〜2025年の年間リターン統計(参考再現値を含む)
上昇年 / 下落年17年 / 9年(上昇割合65.4%)
年間リターン算術平均+10.67%
年間リターン中央値+14.50%
参考複利年率(CAGR相当)+8.01%/年
2000〜2018年の参考再現値を含む
年次リターン標準偏差標準偏差データが平均値の周りにどの程度ばらついているかを表す統計指標です。資産運用ではリターンのぶれの大きさを示すために使われ、値が大きいほどぶれが大きいことを意味します。22.03%(母集団)
最大上昇年2013年 +49.3%
最大下落年2008年 -53.1%
最長連続上昇5年(2003〜2007年)
最長連続下落3年(2000〜2002年)

算術平均と参考複利年率は別物です。算術平均は各年のリターンを単純に平均した値、参考複利年率は最初から最後までの増え方を複利で年率換算した値です。8.01%は2000〜2018年の参考再現値を含む特定期間の計算結果であり、実際に2000年からオルカンを保有した実績でも、将来の期待利回りでもありません。

最大年間下落率と最大ドローダウンも別物です。
2008年の-53.1%は年初から年末までの年間下落率です。日次・月次の連続系列がないため、本記事の再現系列について高値から安値までの最大ドローダウンは算出していません。MSCI公式のMSCI ACWI Net Returns(JPY)資料では、最大ドローダウン65.13%(2007年7月13日〜2009年3月9日)が示されています。これは円換算の指数系列で、オルカン実ファンドの最大ドローダウンではありません。

2026年の月別実績

ひとことで言うと:2026年は03月に年初来-3.97%まで下がった後、08月14日に+16.45%の年初来高値を付けました。

2026年の月別基準価額。2026年8月は2026-08-31の月末最終取得可能日の確定値です。
基準価額前月比年初来年初来高値年初来安値状態
2026年01月33,732円
2026-01-30
+0.67%34,555円
+3.13% / 2026-01-14
33,507円
+0.00% / 2026-01-05
月末最終観測日
2026年02月34,542円
2026-02-27
+2.40%+3.09%34,704円
+3.57% / 2026-02-26
33,366円
-0.42% / 2026-02-13
月末最終観測日
2026年03月32,176円
2026-03-31
-6.85%-3.97%34,704円
+3.57% / 2026-02-26
32,176円
-3.97% / 2026-03-31
月末最終観測日
2026年04月35,897円
2026-04-30
+11.56%+7.13%35,986円
+7.40% / 2026-04-28
32,176円
-3.97% / 2026-03-31
月末最終観測日
2026年05月37,737円
2026-05-29
+5.13%+12.62%37,737円
+12.62% / 2026-05-29
32,176円
-3.97% / 2026-03-31
月末最終観測日
2026年06月38,017円
2026-06-30
+0.74%+13.46%38,306円
+14.32% / 2026-06-22
32,176円
-3.97% / 2026-03-31
月末最終観測日
2026年07月37,521円
2026-07-31
-1.30%+11.98%38,532円
+15.00% / 2026-07-07
32,176円
-3.97% / 2026-03-31
月末最終観測日
2026年08月38,905円
2026-08-31
+3.69%+16.11%39,019円
+16.45% / 2026-08-14
32,176円
-3.97% / 2026-03-31
月末最終観測日

年初来は2026年1月5日の33,507円をP0として計算。前月比は前月の最終観測日と当月の最終観測日の比較です。1月は2025年12月をこの表に含めていないため、前月比を表示していません。

オルカンは何月に安くなりやすい?

ひとことで言うと:過去データから傾向は確認できますが、「○月に買えば有利」と断定できるものではありません。

ここが大事

26回ほどの結果は、明日の天気を必ず当てるカレンダーではありません。世界の景気や為替(円と外国通貨の値動き)で結果は変わります。

年間安値になった月
その1年の中で、最も安い値を付けた月を数えます。
月間平均リターン
その月が前月から平均で何%動いたか。年間安値月とは別の指標です。

年次表の高値月・安値月を再集計すると、年間安値は1月が8回、年間高値は12月が16回で最多でした。これは全26年分の高値月・安値月から再計算できます。

2000年から2025年までに年間安値と年間高値を付けた月の回数
年間安値・高値を付けた月の回数。長期上昇による年初安・年末高のバイアスを含みます。

一方、月別平均リターンは元の月次全系列が提供されていません。確認できた集計値は1月-0.4%、4月+2.4%、8月-0.9%、9月-0.8%、10月+2.0%、11月+2.0%、12月+2.1%です。残る月や中央値、勝率、最大上昇・下落、標準偏差は推測せず未掲載としました。

提供資料で確認できたオルカン相当の月別平均リターン。未取得月は元系列不足と表示
提供資料で確認できた7か月だけを表示。月次の生データがないため未独立検証です。
実ファンドの8月騰落率(公式日次CSVから独立再計算)
対象平均中央値上昇割合N
2019〜2026年の8月+1.13%+1.10%75.0%8

この8回は実ファンドの月末最終観測値から計算した別系列です。上の2000年以降の提供資料集計(8月-0.9%)と混合していません。標本が小さく、将来の8月を予測する数値ではありません。

「9月に買えば勝てる」とは言えません。
約26年は季節性を断定できるほど無限に大きい標本ではありません。円換算値は為替の影響も受けます。また、世界株が長期上昇したため、年初が年間安値、年末が年間高値になりやすいバイアスがあります。

モモ

長期では上がっていても、途中で大きく下がったことはあるの?

アオ

あるよ。リターンだけでなく、最大ドローダウンや下落期間も一緒に見ることが大切だよ。

オルカンの暴落史

ひとことで言うと:長期で上がった期間でも、途中に大きな下落がありました。

ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショック、2022年の下落局面を並べた年表
設定前は参考再現値、設定後は実ファンドです。

ITバブル崩壊(2000〜2002年)

やさしく言うと:インターネット会社への期待が大きくなりすぎ、熱が冷めて株価が何年も弱くなりました。

参考再現系列は2000年-4.3%、2001年-3.8%、2002年-26.9%と3年連続で下落しました。単年の急落だけでなく、弱い相場が複数年続く可能性も確認できます。元の連続指数データがないため、100万円の厳密な評価額や回復日数は算出していません。

リーマン・ショック(2008〜2009年)

やさしく言うと:世界の金融システムに大きな不安が広がり、急な下り坂になりました。

2008年は-53.1%、翌2009年は+38.3%でした。100万円が年間で46.9万円になった後に38.3%上昇しても約64.9万円です。大きな下落後は、同じ率だけ上昇しても元に戻りません。

コロナショック(2020年)

やさしく言うと:新しい感染症への不安から急落しましたが、その年の終わりまでに戻る動きもありました。

実ファンドは2020年3月24日に設定来安値8,102円を記録しました。しかし年末までに回復し、提供資料の暦年騰落率は+9.0%です。年次リターンだけでは年の途中の恐怖や値動きの大きさが見えない例です。

インフレ・利上げ局面(2022年)

やさしく言うと:物の値段と金利が上がり、世界の株式市場に逆風が吹きました。

2022年の実ファンドは-5.6%でした。世界株下落の一方、円安が円換算基準価額の下支えとなりました。運用会社も、基準価額には組入資産の価格変動と為替変動の双方が影響すると説明しています。

100万円・360万円を投資していたらいくら?

数字の見方

1個100円のものを10個買うと、1,000円分です。それが1個200円になれば、同じ10個は2,000円分になります。下の表も同じ考え方ですが、税金・費用・端数は含みません。

厳密なシミュレーションには買付日、約定基準価額、税金、信託報酬の扱いが必要です。本記事では、実在する2つの基準価額だけを使った単純比較に限定します。

100万円・360万円を一括投資した場合の単純比較
仮定投資元金購入単価2026/8/31評価額増加分注意
設定日に一括100万円10,000円約389.1万円+289.1万円税・費用・端数を考慮しない
設定日に一括360万円10,000円約1,400.6万円+1,040.6万円税・費用・端数を考慮しない
2020年設定来安値に一括100万円8,102円約480.2万円+380.2万円安値当日の事前特定は不可能
2000年・2010年100万円算出しない年初値と元指数系列がないため

この比較は「安値で買えばよい」という提案ではありません。安値は後になって初めて分かります。毎月1万円・3万円の積立についても、月ごとの買付価格がないため曖昧な条件で計算していません。

モモ

過去に上がっていたら、これからも同じくらい増えるの?

アオ

そうとは限らないよ。過去の実績は将来の成果を保証するものではないんだ。

最高値でも買って大丈夫?

基準価額が過去最高値であることと、市場が割高であることは同じではありません。基準価額は保有企業の株価、配当再投資、為替、長期的な利益成長などで積み上がります。割高・割安を考えるにはPERPER株価が1株あたり利益の何倍の水準にあるかを表す株価指標です。一般に株価をEPSで割って求めますが、業種や利益の一時的な変動も考慮して読む必要があります。、企業利益、金利など別の指標が必要です。

一方、最高値だから安全という意味でもありません。2026年8月14日の39,019円は設定来高値ですが、8月31日は38,905円です。高値更新後にも下落は起こります。「下がるまで待つ」戦略には、下落前の上昇を取り逃すリスクがあります。

  • 数年以内に使う予定のお金は投資しない
  • 大幅下落時にも生活を崩さず保有できる金額にする
  • 直近の好調年だけで期待リターンを決めない
  • 購入時期より、資金計画と継続可能性を先に決める

一括投資と積立はどちらがいい?

ひとことで言うと:一括は最初にまとめて市場へ、積立は買う時期を分ける方法。どちらが絶対正解とは言えません。

一括投資

資金を早く市場に置けるため、上昇が続けば有利です。一方、直後の下落を大きく受け、心理的負担が増えやすい方法です。

積立投資

購入時期を分散でき、高値づかみへの不安を抑えやすい方法です。相場が上昇し続けると、一括より投資開始が遅れる場合があります。

判断軸

期待値だけでなく、生活防衛資金、投資期間、下落時に継続できるかで選びます。両方を組み合わせる方法もあります。

オルカンとS&P500・NASDAQ100の違い

オルカン・S&P500・NASDAQ100の特徴比較
比較オルカンS&P500S&P500S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出する、米国の主要500社で構成される株価指数です。原則として浮動株調整後の時価総額で加重されます。NASDAQ100NASDAQ100Nasdaqが算出する、Nasdaq市場に上場する主要な非金融企業100社のパフォーマンスを測る株価指数です。単純な時価総額加重ではなく、調整ルールがあります。
主な対象先進国・新興国の大型・中型株米国大型株NASDAQ上場の大型非金融企業
銘柄数の目安2,460(MSCI ACWI)500社100社
地域47カ国、ただし米国63.55%米国米国市場中心
特徴地域分散を重視米国大型株へ集中非金融・成長企業への集中度が高い

過去にどれが上回ったかだけでは将来を決められません。オルカンにも米国株が6割超含まれるため、S&P500を追加すると米国比率がさらに高まります。複数商品を持つことが必ずしも地域分散の強化になるとは限りません。

オルカンが向いている人・向いていない人

向いている可能性がある人
  • 世界株へ1本で分散したい
  • 10年以上の長期運用を考えている
  • 国・銘柄の入れ替えを指数へ任せたい
  • 大幅下落を理解して積立を続けられる
向いていない可能性がある人
  • 元本割れを受け入れられない
  • 数年以内に使う資金を運用したい
  • 米国・特定業種へ意図的に集中したい
  • 短期売買で利益を狙いたい

オルカンの用語辞典

オルカン
日本を含む世界の株式へ1本で投資する投資信託。
基準価額
投資信託の値段。オルカンは1万口あたりで表示。
インデックス
市場全体の値動きを表す物差し。オルカンはMSCI ACWIに連動。
分散
投資先を国や会社に分け、1つの投資先への偏りを抑えること。
信託報酬
保有中に差し引かれる運用管理費用。
為替
円と外国通貨の交換比率。外国株の円換算値に影響する。
参考複利年率(CAGR)
参考再現値を含む期間全体の増え方を、1年あたりの複利に直した数字。将来の期待利回りではない。
ドローダウン
高値から底値までの下落幅。年間騰落率とは別。
NISA
制度の範囲内で、対象となる投資利益を非課税にする日本の制度。
積立投資
毎月など決めた間隔で少しずつ買い、購入時期を分ける方法。

よくある質問

オルカンとは何ですか?

日本を含む先進国・新興国の株式へ投資し、MSCI ACWI(配当込み、円換算ベース)への連動を目指す投資信託です。

オルカンはいつからありますか?

2018年10月31日設定です。設定時基準価額は10,000円です。

2000年のオルカン価格はいくらですか?

実際のオルカン価格は存在しません。本記事の約4,020円はMSCI ACWI等を基にした参考再現値です。

なぜ2018年以前のデータがあるのですか?

長期傾向を確認するため、連動対象指数を設定時10,000円へつないだ参考系列を使用しているためです。

過去最高値と過去最安値はいくらですか?

三菱UFJアセットマネジメントの公式設定来データでは、最高値39,019円(2026年8月14日)、最安値8,102円(2020年3月24日)です。

平均リターンは何%ですか?

参考再現値を含む2000〜2025年では、算術平均10.67%、参考複利年率8.01%です。実ファンドだけの長期実績や将来の期待利回りではありません。

何月に下がりやすいですか?

提供資料の長期参考集計で8月-0.9%(未独立検証)、実ファンド公式CSVの2019〜2026年8月は平均+1.13%・中央値+1.10%・上昇6/8回です。系列と期間が異なり、将来も同じとは限りません。

最高値でも買って大丈夫ですか?

最高値だけでは割高と判断できません。ただし下落リスクは常にあるため、長期で保有できる金額かを確認します。

暴落すると何%下がりますか?

幅は予測できません。参考系列の最大年間下落は-53.1%、MSCI公式のMSCI ACWI Net Returns(JPY)の最大ドローダウンは65.13%です。基準と期間が異なるため同じ指標ではありません。

S&P500との違いは?

オルカンは世界47カ国、S&P500は米国大型株が対象です。オルカンにも米国株が6割超含まれます。

新NISAで買えますか?

つみたて投資枠と成長投資枠の両方の対象です。取扱いは金融機関で確認してください。

オルカンだけで十分ですか?

世界株部分を1本で持ちたい人には候補ですが、現金、債券、近い将来に使う資金まで代替するものではありません。

モモ

リターンだけじゃなくて、投資対象やリスクも見るんだね。

アオ

その通り。コストや下落幅も同じ条件で確認すると、特徴を理解しやすくなるよ。

まとめ

  • 実ファンドは2018年10月31日設定で、2000〜2018年は参考再現値
  • 2000〜2025年は上昇17年、下落9年、参考複利年率8.01%
  • 最大年間下落は2008年の-53.1%で、最大ドローダウンとは別
  • 年間安値は1月、年間高値は12月が最多だが、季節性だけで売買しない
  • 最高値と割高は同じ意味ではなく、生活資金を分けて継続可能な額で運用する

オルカンは、世界の株式へ広く投資できる選択肢の一つです。過去には長期で成長した一方、途中には大きな下落もありました。大切なのは「未来を当てる」ことより、自分が無理なく続けられる金額と期間を決めることです。

データ出典・計算方法

年次表は提供資料deep-research-report.mdを使用。2000年〜2018年10月30日はMSCI ACWI Net Returns(JPY、円換算、配当再投資後、為替ヘッジなし)を基礎とする参考系列、2018年10月31日以降は実ファンドです。2012〜2018年の年次騰落率はMSCI公式資料と小数第1位で一致しました。2000〜2011年と参考NAVの連続系列は未独立再現です。算術平均・中央値・参考複利年率・標準偏差・連続上昇/下落年、高値月/安値月回数は提供年次値から再計算しました。月別平均は元系列がないため提供資料値を「未独立検証」として掲載しています。

更新履歴:2026年9月1日—三菱UFJアセットマネジメント公式CSVの8月31日値を反映し、8月騰落率、2026年YTD、年初基準分析、試算、実ファンドの8月季節性、チャートを再計算。

最終更新日:2026年9月1日。Asset Logでは金融庁、運用会社、指数提供会社などの一次情報を優先して確認しています。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定商品の購入・売却を推奨するものではありません。掲載データは過去の実績または参考再現値であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

Editor / Writer

Asset Log運営者

30代の会社員。実際に確認した体験、公式情報、仮定に基づく試算を区別して発信しています。 投資の勧誘や、確認していない体験の掲載は行いません。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資には元本割れを含むリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。記載内容は執筆時点の情報に基づきます。