「年収が高くなければ資産形成できない」「投資のセンスがなければ無理だ」——そう思っていませんか?
私は年収約650万円の普通の会社員です。既婚で子どもが1人います。特別な副業もなければ、株で大きく当てた経験もありません。
それでも30歳時点で総資産約1,962万円まで積み上げられたのは、「仕組みを作って、やめなかった」からだと思っています。
この記事では、自分が実際にやってきた5つのことと、後悔していること・やらなくてよかったことを正直に書きます。再現性のある話だけに絞りました。
私の基本プロフィール
| 年齢 | 30歳(2026年時点) |
| 家族構成 | 既婚・子ども1人 |
| 年収 | 約650万円(税込) |
| 職業 | 会社員(メーカー系) |
| 投資歴 | 約3年(27歳から) |
| 総資産(2026年4月) | 約1,962万円 |
資産の内訳は毎月の資産公開記事で詳しく公開しています。大まかには現金68%・仮想通貨13%・外貨保険15%・株式4%という構成です。
結論:特別なことは何もしていない
正直に言います。大きく当てた銘柄はありません。仮想通貨で数十倍になった体験談でもありません。
やったことはシンプルです。
- 手取りの20%を先取り貯蓄にした
- iDeCoとNISAの非課税枠を最優先で使い切った
- 固定費を徹底的に最適化した
- 投資は「分散・積立・長期」を崩さなかった
- 仮想通貨は余剰資金の5〜10%に限定した
どれも「言うは易し」の項目ですが、これを3年間やめなかったことが結果につながったと思っています。
具体的にやったこと5選
① 手取り収入の20%を先取り貯蓄にした
社会人になった当初から実践してきた最も基本的な習慣です。給与が振り込まれたら、まず手取りの20%を別口座に自動移動させています。
「余ったら貯める」では絶対に貯まりません。生活費・娯楽費・外食費は、残りの80%の中でやり繰りします。最初は窮屈に感じましたが、1〜2ヶ月で慣れました。
手取り約43万円(月)× 20% = 約8.6万円が毎月自動的に確保される計算です。年間では約103万円。これを3年以上続けた積み重ねが、今の資産の土台になっています。
先取り貯蓄のお金は主に以下に振り分けています。
- 社内預金(流動性があり、金利も銀行より高め)
- 証券口座(NISA・iDeCo積立に充当)
- 現金予備費(生活防衛資金の維持)
ボーナス時は全額使い切らず、半分以上を社内預金と証券口座に振り分けてきました。「ボーナスを全部使っていい」と思った瞬間に資産は増えなくなります。
② iDeCoとNISAを最優先で使い切る
税制優遇のある制度を活用しないのは、長期的には機会損失になる可能性が高いと感じています。
iDeCo(個人型確定拠出年金):会社員の上限である月2.3万円を毎月拠出しています。掛金が全額所得控除になるため、年間の節税効果が約4〜6万円あります(所得税+住民税率による)。老後まで引き出せないデメリットはありますが、「払いすぎた税金が戻ってくる仕組み」として活用しています。詳しくはiDeCoの解説記事をどうぞ。
新NISA(少額投資非課税制度):旧NISAから使い始め、2024年の新NISA開始後もつみたて投資枠でeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を積み立てています。運用益が非課税になるため、長期積立との相性が抜群です。新NISAの詳しい解説はこちら。
「iDeCoかNISAか」と迷う方も多いですが、どちらか一方ではなく両方を使い切ることを強くおすすめします。投資の果実に税金をかけないことが、長期資産形成において最も確実な「利回り向上策」です。
③ 固定費を徹底的に最適化した
節約というと「我慢」のイメージがありますが、私が重視したのは「満足度が下がらない支出の削減」です。
具体的にやったこと:
| 項目 | 変更内容 | 年間節約額(目安) |
|---|---|---|
| スマートフォン | 大手キャリア → 格安SIM | 約6万円 |
| 生命保険 | 必要最低限に見直し | 約3〜5万円 |
| 自動車 | 手放した(都市部のため) | 約30〜50万円 |
| サブスク類 | 使っていないものを解約 | 約1〜2万円 |
格安SIMへの乗り換えだけで年間約6万円の節約になりました。これを毎月積立に回すと、複利の効果で10年後には大きな差になります。格安SIMと投資の組み合わせ効果については別記事で試算しました。
車を手放した判断は大きかったです。ローン・保険・駐車場・ガソリン代を合わせると年間30〜50万円。その分を投資に回せる金額の違いは相当大きいです。子どもが生まれた後、必要なときはカーシェアを使っていますが、今のところ不便は感じていません。
固定費の見直しは「一度やれば毎月効果が出続ける」点で、投資以上にコスパが良い行動です。投資を始める前に、まずここから手をつけることをおすすめします。
④ 投資は「分散・積立・長期」を崩さない
インデックス投資(S&P500・全世界株)を毎月一定額積み立てています。ここで一番大切にしたことは、相場が下がっても積立を止めないことです。
2022〜2023年の株価下落局面では、積立を止めたくなる気持ちが正直ありました。「もっと下がるかもしれない」「損が出ている」——そういう感情が出てきます。
ただ、ドルコスト平均法の仕組みを理解していたため、「価格が下がっているときは同じ金額でより多く買えている」と割り切ることができました。
インデックス投資で積立を止めたり、売り払ったりした場合に最も損をするのは「底値で売って、回復後に買い戻す」パターンです。下がったときに持ち続けることが、長期投資で最も大事なスキルだと実感しています。
投資信託の選び方・コストの考え方についてはインデックス投資の解説記事にまとめています。
⑤ 仮想通貨は「余剰資金の5〜10%」に限定した
仮想通貨への投資は、総資産の5〜10%程度に限定しています。現在は約13%になっていますが、これは価格上昇で比率が上がった結果であり、最初から13%を仮想通貨に入れたわけではありません。
絶対に守ったルール:
- 住宅購入資金・教育費・生活防衛資金は仮想通貨に入れない
- 「なくなっても生活が変わらないお金」の範囲だけでリスクを取る
- 価格が上がっているからといって追加購入しない
このルールのおかげで、仮想通貨が大きく下落した局面でも「取り戻さなければ」という焦りが起きませんでした。仮想通貨投資でメンタルを壊さないためには、最初からリスク許容範囲内の金額しか入れないことが最重要です。
仮想通貨のリスクについては「仮想通貨のリスク管理」で詳しく解説しています。
やらなくてよかったこと・後悔していること
うまくいったことだけ書いても、読者の役に立ちません。正直に後悔していることも書きます。
① 価格が上がっているときに焦って買い増した
仮想通貨が急騰しているときに「今買わないと乗り遅れる」という気持ちで追加購入したことがあります。結果的に高値で買い、その後大きく下落して含み損を抱えました。
「FOMO(取り残される恐怖)」と呼ばれる感情で、多くの投資家が高値掴みをする原因です。上昇相場のときほど冷静でいることが必要だと実感しました。「株高でも焦って投資額を増やさない理由」にも同じ考え方を書いています。
② 手数料をよく確認せずに取引した
仮想通貨を始めた頃、取引所の販売所(スプレッドが大きい)と取引所(板取引・スプレッド小)の違いを知らずに取引していました。スプレッドは「見えない手数料」であり、頻繁に売買すると知らないうちに大きなコストになります。
今は取引所の板取引を使い、手数料を意識した取引をしています。取引所の選び方については「仮想通貨取引所の選び方」をご覧ください。
③ 外貨建て保険に入った判断は今でも微妙
当時、保険会社から提示されていた想定利率をもとに、年利4%程度で運用される前提の商品として加入しました。ただし、為替や運用状況によって将来の受取額は変動する可能性があります。今の知識があれば同じ判断をしたかは正直わかりません。
為替リスクがある上に途中解約すると元本割れします。長期保有すれば運用メリットはありますが、「新NISAに全額突っ込んだ方がよかったかも」という気持ちがないわけではないです。
保険と投資は分けて考えることが基本です。私の例を反面教師として、保険の見直しをする際は純粋な保障目的と運用目的を切り分けることをおすすめします。
資産2,000万円に向けて最も大切だったこと
振り返ると、一つの答えに行き着きます。
「生活水準を上げなかった」こと。これに尽きます。
年収が上がるたびに生活水準も上げていたら、今の資産形成はかなり難しかったと思います。昇給・ボーナス増加分を「使える余裕が増えた」ではなく「投資に回せるお金が増えた」と捉える思考のシフトが、資産形成において一番大きな転換点でした。
豪華な食事・最新スマホ・高級ブランド——どれも否定しません。ただ、それらに使うお金と投資に回すお金のバランスを意識的に決めること。「生活費という名目の散漫な支出」をなくすことが、じわじわと効いてきます。
生活防衛資金の確保と先取り貯蓄の仕組みを整えることが、資産形成の最初の一歩です。投資商品を探すのはその後でいい。
同じ会社員の方へ
年収650万円は「高い」と感じる方も「普通」と感じる方もいると思います。ただ、大事なのは年収の絶対額より、手取りのうち何%を資産形成に回せているかです。
年収1,000万円でも毎月使い切っていれば資産は増えません。年収400万円でも貯蓄率30%を維持していれば、時間が経つにつれ大きな差になります。
「投資の才能がない」「忙しくて勉強する時間がない」——そういう方にこそ、インデックス積立とiDeCo・NISAの組み合わせが向いています。勉強や判断のコストを最小化しながら、長期的に資産を積み上げられる仕組みだからです。
このブログが「自分にも同じことができるかも」という気持ちのきっかけになれれば、書いている意味があります。
まとめ
- 手取りの20%を先取り貯蓄に。「余ったら貯める」では資産は増えない
- iDeCoとNISAを最優先で使い切る。税制優遇を使わないのは長期的に機会損失になりやすい
- 固定費を最適化する(格安SIM・保険・車)。一度やれば毎月効果が出る
- インデックス積立は相場が下がっても止めない。底値で売ることが最大の失敗
- 仮想通貨は余剰資金の5〜10%以内に限定。なくなっても生活が変わらない金額で
- 生活水準を上げない。年収増加分を「使う余裕」ではなく「投資に回す資金」と捉える
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- 仮想通貨で失敗したこと・後悔している買い方
- 新NISAとは?2024年から変わった3つのポイント
【免責事項】本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品・投資手法への参加を推奨するものではありません。投資には価格変動リスクや元本割れの可能性があります。仮想通貨は特に価格変動が大きく、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。記事内の数字・事例は筆者個人のものであり、同様の成果を保証するものではありません。税制・制度は変更される場合があります。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。


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